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事例7:基盤整備事業に合わせた担い手への農地集積

事例7:基盤整備事業に合わせた担い手への農地集積

実施地域

 市川三郷町下大鳥居地区

地区の特徴、課題

 市川三郷町は、山梨県の南西に位置し、釜無川と笛吹川が合流し富士川となる左岸に位置しています。

 平坦部では、水稲、野沢菜やスイートコーン、なすなどが栽培され、山間部の傾斜地では、ぶどう、もも、かき、すもも等が栽培されています。

 下大鳥居地区は、町の北西部に位置し、平坦部は水田、山間部は桑園を中心とした土地利用がされてきた地区です。

 今回取り組みを行った地域は、下大鳥居地区内でも比較的平坦で、JR身延線と富士川左岸に挟まれた南北に細長い一団の農地であり、以前から水田の優良農地として利用されてきた場所です。

 当地域は、中山間地として比較的平坦ではありますが、小規模な農地が多く、機械化による省力化、農地の集積が困難であるとともに、耕作者の高齢化も進み後継者不足に悩んでいる状況でした。

経緯

 効率的な土地利用を図るため、平成24年に基盤整備事業の意向調査を行い、要望が大きかったことから、事業要望を行い、H26年に、基盤整備事業の推進委員会を設立しました。

 H26年に意向アンケート(現在の営農状況及び耕作者の把握)、H28年に営農予定アンケート(自作・貸付意向)を行い、地権者・耕作者の今後の意向を把握するとともに、推進委員会が調整役となり、地元の意見を集約し、可能な範囲で意見を取り入れながら換地計画、担い手の利用調整を進めました。

 換地計画原案が決定した平成29年から工事に着手し、一時利用指定を行った工区毎に農地の借入、転貸を行いました。

<第1期工区>

H29.10 工事着手、H30.1一時利用地指定開始

H30.1  中間管理事業説明会・契約会の開催

<第2期工区>

H30.7  工事着手、H31.4一時利用地指定開始

R1.5   中間管理事業説明会・契約会の開催

<取り組みの内容

・換地委員会における整備内容および利用調整。 

・町内の認定農業者等への働きかけによる、集積対象となる担い手の発掘。

・中間管理事業活用に向けた説明会、契約会の開催。

工夫した点

・地権者へのアンケート調査の際、樹園地として貸借することの可否を確認し、後の貸借をスムーズにしました。

・換地計画の作成にあたり、担い手が効率的に営農ができるように、農地の団地化を可能な限り考慮しました。

成果

 基盤整備による区画の拡大(整備前:316筆、整備後110筆)と団地化により、効率的に作業を行うことが可能となり、3人の担い手へ4.7haの農地集積を行う事ができました。

 

●農地所有者等に対する事業及び制度の説明会

 

●整備前の状況

 

●整備後の状況

 
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