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事例2:地域を越えた貸借で「自然薯による地域特産品づくり」を拡大

[ 2018年4月23日 ]

 

地区名

南都留郡道志村、都留市小野地区

地域の特徴、現状

道志村は自然に恵まれ、良質な水は横浜市の水源になっています。また、道志村では、クレソンをはじめ、地元農家の朝採り野菜や山菜、川魚、漬け物、七里味噌、さしみこんにゃく、木工品や花卉など、特産品づくりが盛んですが、担い手の高齢化に伴い遊休農地が拡大しています。こうした中、近年は、新規参入者や新たな法人が、地域農業の担い手として活躍するなどの事例が見られるようになりました。

都留市は水稲を主とした兼業農家が多く、販売農家が少ない地域でしたが、農産物直売所を併設した「道の駅つる」のオープン(平成28年)を契機に、野菜や農産加工品等の生産・販売活動が盛り上がりを見せています。

経緯

道志村の「自然の実り農園」は、脱サラして都内から移住してきた山岸 剛さんが、自然薯(じねんじょ)を村の特産にしようと、家族とともに2005年に立ち上げ、村内の農地約30アールで、山間地の寒暖差が大きい環境を活用し、農薬の使用を最小限に抑え、より自然に近い形で栽培し、道の駅どうしで販売しているほか、都内の飲食店にも卸しています。

 また、都内のマルシェなどの直売イベントに積極的に参加し、自然薯そばやとろろごはんといったフードメニューも提供しています。

また、現在ではキッチンカーでの販売にも力を入れ、豊かな自然の中で育った自然薯を全国へ広めていきたいと意気込んでいます。

しかし、販売量が伸びるにつれ、現状の30アールでは面積が足りず、また、自然薯だけでなく健康志向の消費者ニーズに合わせた他の品目の生産も含め、経営安定のために規模拡大をする必要が出てきました。

このため、営農地の周辺でまとまった農地を探していましたが、周囲は作土層の薄い水田が多く、自然薯栽培に向く畑が少ないこと、一筆の面積が非常に小さいため効率的な規模拡大には不利なこと、などから、村内では適地の確保が困難でした。

取組内容

自然薯栽培に使用する副資材を道志村に隣接する都留市小野地区の業者から入手していた関係から、その近隣にある農地を紹介されました。

この農地は、作土層が非常に厚く、自然薯栽培にとても適していることが分かりましたが、荒廃化していた部分もあり、二の足を踏んでいたところ、規模拡大の相談をしていた富士・東部農務事務所の仲介により都留市産業課と打合せを設ける中で、約60アールを県の機構借受農地整備事業を活用して農地の再生整備を行うに至りました。

これを契機に、整備した周囲も合わせて農地中間管理事業による貸借を行い、農地145アール(13筆)を集積し、待望の規模拡大が実現することとなりました。 

 今後はこの土地を営農拠点として活用し、メインである自然薯に加え、新たにキクイモやアピオスの生産にも取り組み、加工品の検討も行っていく予定です。

成果

[規模拡大]

  30アール(道志村内)→175アールに拡大(都留市内で145アール集積)

[品目の拡大]

  新たにキクイモ、アピオスの生産と自然薯を含めた加工品づくりにもチャレンジ

[販路の拡大]

  新たに道の駅つるの直売所での販売と飲食店への卸しが拡大することとなり、さらにインターネットでの販売も予定

荒廃化した農地(整備前)

抜根・整地後(整備後)

集積した農地(145アール)

工夫した点

重量作物であり機械も使用することから、農地の集積に合わせて営農拠点も移す計画であるため、住居や倉庫・作業スペース等の確保も同時に進める必要がありました。このため、都留市の産業課が中心となり、農業委員会や移住担当も交えて、周辺農地や空き家・貸家等の情報収集・提供・交渉等の支援を行いました。

 また、営農拡大や補助事業については富士・東部農務事務所、道の駅つるの直売所への参画は市産業課が対応し、農地集積に合わせた経営面での拡大もスムーズに行えるようサポート体制をとっています。

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